『「育ちがいい人」だけが知っていること』あらすじと感想

本の紹介&感想

こんにちは!
今日紹介するのは、『「育ちがいい人」だけが知っていること』です。
最近第二弾が出たので、書店でタイトルや背筋を正した女性のイラストが載っている表紙を見かけたことのある方もいるのではないでしょうか?

お子さんのお受験や婚活など育ちの良さが求められる場を控えている方だけでなく、育ちがいい人をうらやましく思ったことのある方品のよさを身に着けたいと思う方はまずあらすじをご覧ください!

基本情報&あらすじ

『「育ちがいい人」だけが知っていること』 の著者 諏内えみさんは、マナー教室の経営者であり、難関幼稚園や小学校のお受験対策や、映画やドラマに出演する女優さんのエレガントな所作の指導に定評のある方です。

この本は、 諏内えみさんの豊富な実績に基づき、育ちのいい人であれば知っているマナーや振る舞い方を250個紹介しています。ほんの少し例を紹介してみると、褒められた時に感じの良い受け答え、品の良いお断りの仕方、お金を返してほしいときの切り出し方などが挙げられます。

諏内えみさんによると、「育ち」は生まれた家柄ですべてが決まるものではないそうです。「育ち」は自分の意思で良くすることができるそうなので、これまでマナーを知らなかったり品のない言動をしたばかりに損をしたことがあると感じる人には、ためになる言葉が沢山あるかもしれません。

以下では、この本を読んだ私の感想をまとめます。どんな人におすすめか、逆に読んでいて気になった点などを書いています!

感想

※あくまで私個人の感想です。また、ネタバレを含む可能性があります。ご了承ください。※

この本を手に取ったのは、最近出版されたこの本の第二弾の表紙をいくつかの本屋さんの店頭で見たので、そんなに今有名なら読んでみようかなと思ったことがきっかけでした。

この本には250の項目が紹介されており、その中にはお箸の持ち方などとても基礎的な項目も含まれています。この本をおすすめできる人は、マナーや品のある振る舞い方を基礎の基礎から学びたい人、それらのポイントをざっと確認したい人です。250も項目があるので、私自身普段から気を付けていることもあれば、昔教わったことの良い復習となったり、これは覚えておきたいと思うような新しいポイントを学べたなど、マナーや品のある振る舞い方についてざっと目を通すことができてよかったと思います。

ただ、読み進めていく中で二点ほど気になった点がありました。
一点目は、「育ちの良さ」と「女性」の結びつきが強く打ち出されているように感じたところです。まず、以下の画像のように、表紙にはピンク色の背景に背筋を伸ばして座っている女性が大きく描かれています。この表紙を見ただけだと、女性のためのマナー本のような印象を多くの人は持ち、男性はなかなか本を手に取らないのではないかと思います。

確かに、スカートのことなど女性が対象となりやすいマナーも紹介されており、著者も「育ちの良い女性は自然と○○するのです」のような書き方をしている部分は見受けられました。しかし、私が読んだ限り、著者は「この本は女性向けです」と明言してはおらず、現に初対面の人との接し方や、様々な公共の場での振る舞い方、品の良い食事の仕方など、性別に関係なく身に着けたいルールやマナーも多く紹介されています。

私は品の良い振る舞い方は性別関係なく学んだ方がよいと思いますが、現実問題として品のない行動をした時、たとえ同じ言動であってもより悪くみられることが多いのは男性よりも女性だとは思います。これは男女で見方を変えているから起こることであり、男女平等を重視する現代においては「考え方が古い」と言われてしまう可能性は十分にあります。この本は、そのような見方を肯定しているようにも取ることができるという意味で、多様性や平等を重視する現代の潮流を汲んでいないのではないかと多少感じてしまいました。

二つ目の気になった点は、一つ一つの項目にあまり紙面が割かれていないという点です。「育ちがいい人だけが知っていること」を250個も紹介しているので、それは仕方のないことかもしれませんし、この本は一つでも多くのポイントを紹介することに主眼を置いているのかもしれません。しかし、品のある振る舞いを日ごろから心がけている人には、すでに知っているポイントが多く紹介されているでしょうし、もう少し深掘りしてほしかったなという印象を持つ人も多いのではないか、と思いました。

また、一言で「育ちがいい」と言っても、250個の項目をいくつかの種類に分けることは可能だと思います。ルールや作法を知っていること、自分の軸をしっかり持っていること、相手や周りの人、のちに来る人使う人のことを考えられること、余裕を持った思考や行動、気配りができること、などが挙げられます。答えが一つに定まっているものもあれば、定まっていないものもあるのです。

「育ちがいい」で一括りにして本を読んだだけで終わらせるのではなく、その場に即した「育ちのよさ」を実践できるよう、自分で考え、周りをよく見ることが大切なのかもしれません。

おわりに

いかがでしたか?

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