アメリカで通っていた高校が爆破予告された話

こんにちは！

今回は、私のアメリカ交換留学の経験をもとに、通っていた高校が授業中に爆破予告をされた話を紹介します。

物騒な内容ですが、こちらのアメリカの現地高校のセキュリティ事情についての記事で紹介したように、アメリカの学校のセキュリティ意識は日本の学校のそれと比べてとても高いと言えます。

ですので、そんな高校で、爆破予告のような事件が起こった場合にどう対応するのかについて紹介したいと思います。

爆破予告された時の様子は？

爆破予告をされたのは、7限目の授業中でした。

いつもは流れない時間に急に校内一斉放送が流れます。その当時の私の英語力はとても低かったので、何が起こったのか理解できませんでした。周りの生徒がざわざわしだして先生が真剣な目つきになった様子を見て、「少なくとも何か予定外のことが起きてる」と感じました。

そして、先生がすぐに「外に出るよ！」と指示を出しました。その指示に従い、生徒がみんな廊下を出ると、他の教室からもどんどん生徒が出てきていて廊下がとても混雑していました。この時、荷物もさっとまとめて持っていたように思います。

外へ出て、7限の授業ごとに生徒が集まります。集まった場所は、普段スクールバスを乗り降りする場所でした。そこで7限の授業の先生が生徒の点呼を取ります。

その後は、数十分ひたすら待機しました。この時の季節は秋だったので、外にいてそこまで辛い気候ではありませんでしたが、これが真夏や真冬だったら大変だっただろうなぁと思います。

生徒が外で待機している間は、学校に常駐しているスクールポリスが広い校内で色々と対処してくれていたんだと思います。

結局、その日は生徒はそのまま帰宅することになりました。

緊急の校内放送が流れたのが最後の授業の7限だったこともあり、帰宅時間は普段とそこまで変わらなかったと思います。

当時私はホームステイをしていて、ホストファミリーには同年代の同じ高校に通う子どもがいたので、いつも通りその子の運転で帰宅しました。

帰り道の車中、何が起きていたのかわからなかったのでホストシブリング（シブリング＝兄妹）説明してもらったところ、「爆破予告をされたんだよ」と教えてくれました。

この時初めてこの出来事が爆破予告であったことを知り、「そんなことが学校で起こるんだ…」ととても驚き、同時に怖くなりました。

ちなみに、爆破予告は英語で“bomb threat”と言うそうです。bombは爆弾、threatは脅威や脅迫という意味です。

爆破予告騒ぎがあった夜、学校から「爆弾は発見されなかった」という連絡がありました。どうやらいたずらだったようなのです。

そして、校内に異常なものは発見されなかったため、翌日から通常通り授業をするとの連絡もありました。

その後は、”drill”と呼ばれる避難訓練を2，3度実施した記憶があります。

※以下は、私の肌感覚に基づいた感想です。一個人の感想という前提で読んでいただけると幸いです。

この爆破予告の騒ぎがあるまで、学校のセキュリティ面に関して私は「学校に警察官が常駐しているなんてなんだか物騒だなぁ」くらいにしか思ったいませんでしたが、彼らがいる意味を身をもって理解することができました（スクールポリスの仕事はそれ以外にも色々とあります）。

また、爆破予告を受けて外で待機していた時の生徒たちの様子も記憶に残っています。授業ごとにまとまって座りつつも、多くの人がそれぞれに時間を潰しているという感じで、生徒の間にはそこまで緊迫した空気は流れていませんでした。

彼らがまったく緊張していなかったと言えば嘘になると思います。しかし、日本の学校で爆破予告を受けた場合の緊張感を想像してみると、アメリカの生徒よりはとても高くなるのではないかと思います。

また、ホストペアレンツの反応も、心配はしつつも過度な心配をするわけではない、という感じでした。どの程度の心配から「過度な心配」に分類するかは人によるとは思いますが、この一件のせいで子どもを学校へは行かせないという判断をする親はいなさそうな雰囲気でした。

どちらが良い反応だと言うつもりはありませんが、そこに通う生徒やその親のセキュリティへの意識というのも文化や国の間で全然違うんだなということを学んだ出来事でした。

いかがでしたか？

ちょっと怖い内容でしたが、これだけを見て「アメリカ留学は怖い」と思ってしまうのは、私はもったいないかなと思います。もちろん、安全面という大事な一要素に関わることなので、個人の価値観に基づいて自分で判断すべきところですが、実際に留学して身をもって体験するからこそ学べることは沢山あると思います。

この記事以外にも、留学体験談シリーズの記事をたくさんアップしていますので、ぜひそちらもご覧ください！